問題の本質を見極めるということ。

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    今週の「日経ビジネス」(No.1797)に、
    とても参考になる記事が出ていたので、ちょっとご紹介します。
     
    それは、“今どきカイゼン100”と題した特集にありました。
     
    「なぜカイゼンで成果が上がらないのか(3つの落とし穴)」の中で
    紹介されているカイゼンならぬカイアク事例がとても良い事例なのです。
     
    それは2つ目の事例にあります。
     
    あるIT企業が部署を超えた活発なコミュニケーションを促進するために、
    「フリーアドレス制」(オフィスで席が自由に選べる)を導入しました。
     
    しかし、実施してみると、部長の周りに座りたくない若手が
    こぞって離れた席を確保するようになりかえって若手と部長の溝が深まった。
     
    と言うものです。
     
    そして、問題が明らかになったのに、現在も「フリーアドレス制」を続けている。
     
    それは副産物として席数が減ったことで賃料も下がったこともあり、
    元に戻したらコストが増えるという金銭的理由と、
    それを声高らかに指摘する社員がおらず、
    経営陣の決めたことに反論しにくい体質が
    “カイアク”が放置されている理由とまとめています。
     
     
    どうでしょうか。
    自分の会社でも当てはまるような話ではないでしょうか。
     
    ただし、この記事で一つ問題なのが、
    その事例の題目が「コスト削減が最優先の勘違い」とあることです。
     
    本当にこの会社が副産物であるコスト削減を優先し、
    問題が顕在化したにもかかわらず「フリーアドレス制」を続けているかと言うことです。
     
    本当にそうでしょうか。
    問題の本質はここではないはずです。
     
    これでは、カイゼンしたら問題が顕在化したので、
    元に戻すことが正解のようなに思えてしまいます。
     
     
    皆さんはもうお分かりかと思います。
     
    「フリーアドレス制」にしたことが問題ではなく、
    「フリーアドレス制」にしたから問題が顕在化したのです。
     
    これは、カイアクではなく、カイゼンの途中なだけです。
     
    ですから、これを元に戻すということは
    顕在化した問題を再び潜在化させることになりかねません。
     
    ここでの問題の本質は、
    部長と若手の人間関係であり、コミュニケーションです。
     
    さらに、現実(現状でのフリーアドレス制は上手く機能していない)を
    情報共有できない組織コミュニケーションです。
     
     
    たまたま手段の一つとしての「フリーアドレス制」の導入が、
    私からすれば現状把握と言うステップを飛ばしてしまっただけです。
     
    しかし、それを行うことで見えたものがあるなら、
    現状をしっかりと把握し、次の手段を講じれは良いだけです。
     
    これを怠った(あきらめた)時に初めてこの組織のカイゼンは失敗したと言えます。
     
     
    実は多くの組織で同じような過ちを犯しています。
     
    それは問題の本質を薄々分かっていながら、
    それに蓋をして、顕在化している問題のみを注視していることです。
     
    その結果、一見カイゼンが進んだように見えても、
    実は社員の負担(ストレス)は逆に増していることも少なくありません。
     
     
    そういった観点から見ると、
    本当に現状を把握(共有)できている組織はほとんどありません。
     
    把握できていないというか、皆さんはそれぞれの立場で分かっています。
     
    しかし、「表現できない、表現しない、あえて聴かない、言わせない」
    と言った方が良いかもしれません。
     
     
    組織改革の肝がここにあります。
     
    “現状把握から改革する!!”
     
    問題の本質を見極めるためには、
    まずその環境から改革する必要があります。
     
    耳の痛い話をたくさん出てきます。
     
    そういった意味では、覚悟がいります。

    “覚悟のない改革”は必ず“カイアク”に繋がります。

     
    改革とはそう言うことです。
     
     
    最後に、
    この記事では都内のあるIT企業と匿名にしている点から、
    あえて反面教師的として中途半半端なカイゼン事例として紹介したのだと思います。
     
    実際に取り組んでいる企業であれば、
    実はここで終わりではなく、この壁を乗り越え、
    さらにカイゼンを進め、強い組織になっていると思います。
     
    期待を込めて・・・
     
     
    ※参考文献:日経BP社 日経ビジネス 629日号発行第1797号 p27p28
     
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